季節をつなぐ、温州みかん
─ 季節とともに移り変わる、懐かしい味わい―
極早生・早生・中生・晩生
日本の温州みかんには、同じ品種でも収穫時期によって「極早生(ごくわせ)」「早生(わせ)」「中生(なかて)」「晩生(おくて)」という分類があります。
それぞれ、果皮の色づき・酸味・甘み・香りが少しずつ変化していき、季節の移ろいを感じることができます。
🍃 極早生(9〜10月頃)
まだ酸味があり、爽やかで軽やか。
🍂 早生(11月頃)
甘みがのってきて、味がまとまりはじめる。
🍊中生~晩生(12月頃)
酸味と甘みのバランスが最も整う。
このように、温州みかんは「同じ木」からでも時期によって味わいが移り変わる不思議な果実です。
ここからは、それぞれの時期の特徴や味の違いを、もう少し丁寧に説明していきますね。
目次
1. 極早生(ごくわせ)── 秋を告げる、はじまりの味
2. 早生(わせ)── やわらかな甘み、冬の入り口
3. 中生・晩生(なかて・おくて)── 深まる甘さを堪能する
4. 広大な農地でのびのび育つ、温州みかん
5. まとめ|季節を味わう
1. 極早生(ごくわせ)── 秋を告げるはじまりの味

【極早生みかん】9月下旬から10月にかけて登場するのが、極早生(ごくわせ)みかん。
果皮は青みが残り、口に入れると爽やかな酸味と甘みが広がります。
この頃の鹿児島県はまだまだ残暑が厳しく水分補給が欠かせません。
みかんの収穫作業の合間にいただくこのフレッシュな極早生みかんは、程よい酸味と甘さのバランスが絶妙でとても美味しいです。
10月下旬頃になると空気が澄み、朝露が冷たくなってくるころ。秋のはじまりを知らせる果実であるこの極早生みかんは、季節の移ろいを感じさせてくれます。
2. 早生(わせ)── やわらかな甘み、冬の入り口

【早生みかん】11月ごろから出回る早生みかんは、酸味が落ち着き、甘みがふくらむ時期。 果皮は明るい橙色になり、酸味がやわらいで、甘みがぐっとのってきます。日中と夜の寒暖差が大きくなることで、果肉にしっかりと糖度がのってくるのです。
極早生のキリッとした酸味が、やさしい甘さへと変わりはじめる── 長かった夏が終わり秋の訪れをしっかりと感じられるまさに秋の味。
一日のはじまりにいただくみかんは、健康的な目覚めの一個に。
お茶の間にいただくみかんはどこかホッと一息できる懐かしい味わいになり、その時々にそっと寄り添ってくれるはずです。
3. 中生・晩生(なかて・おくて)
── 深まる甘さを堪能する

【中生・晩生みかん】12月以降に収穫される中生・晩生は、温州みかんの“完成形”ともいえる存在。中生みかんは、甘みと酸味のバランスがもっとも整う時期。
この頃のみかんには、太陽の光と冬の冷気がちょうどよく入り交じり、味わいに奥行きを与えていきます。
そして晩生みかんになると果実はさらに糖をたくわえ、酸が落ち着いてコクが生まれます。採れたてをそのまま食べても、少し貯蔵してからでも美味しく、時間の経過がそのまま味になるのが晩生の魅力です。
4. 広大な農地でのびのびと育つ、畦屋の温州みかん

畦屋のある鹿児島県出水市・江内は、古くからみかん畑が広がる名所として知られています。
この土地では、いくつものブランドみかんが生まれ、代々みかんづくりの知恵と手しごとが受け継がれてきました。
畦屋のみかんもそんな江内の自然の中、のびのびと育っています。太陽や風、雨といった自然の力をそのまま受けとめながら、どんな天候にも負けない強さを身につけていく果実たち。
とはいえ、すべてを自然まかせにはせず、木の様子を見ながら枝を整え、草を刈り、肥料を与え人の手をしっかりと加えて大切に育てています。
手間を惜しまないそのひとつひとつの手仕事が、みかんのやさしい甘さと健やかな味わいを生み出していくのです。
5. まとめ ── 季節を味わう

極早生から晩生へ、温州みかんは季節の変化をそのまま映す果実です。
ひとつひとつが季節の移ろいと共に、自然のリズムの中で熟していきます。
酸味、甘み、香り──どれも「今この瞬間」の季節の恵み。
出水の土と太陽そして人の手のぬくもりに育まれた、自然そのものの味わいをどうぞお楽しみください。
おわり
